雨漏り修理とタイヤ交換。

 冬が始まりつつあったつい先日、出勤しようとブリットに乗り込んだ際に運転席に敷いていたクッションが半分濡れていた。運転席側Aピラーを伝って雨水により浸水していたのだが、去年の今頃にその漏水を発見していながら、とうとう丸1年も何もしていなかったことを思い出した。
 酷い鳥頭に成り下がったものだと我が身の加齢を嘆いたが、幸いなことに漏水の原因を特定したことは覚えていた。ムーンルーフウィンドウのガラスと防雨ゴムの接着部分の劣化による分離が始まっていて、季節が冬に入り気温の低下でゴムが収縮して隙間が開いてしまったところから雨水が侵入していたのだ。本来は水が入らないはずの箇所であるため、ムーンルーフウィンドウの開口部に元々備わっている雨水受けや排水ドレンは役に立たなかった。
 それでいつものディーラーへ相談したところ、ウィンドウのまるごと交換での対応のため部品代で10万円だと聞いて自家修理をしようと、当時は決めていたのだった。
 
 防水・耐候性のあるシリコン樹脂で隙間を埋めようとホームセンターで購入を済ませ作業手順も考えてあったのだが、それから1年経ってしまったのだ。時間の観念がどうにかなってしまったのではないかと何となく不安になるが、今回こそは作業をしてしまおう。
 手順としては、シリコン樹脂をそのまま流し込むには問題の隙間は極めて細く、また防雨ゴムもそれほど太くはない。なので、養生テープ等で隙間を中央に数mm程度の間隔を開けてマスキングして、その上からシリコン樹脂を塗布して硬化させ、数日置いてから剥がしてやる。
 養生テープの貼付は晴天でボディに水分が付着していないタイミングで行わないとすぐ剥がれてしまうので、午前中は結露しやすく、また終日雨雪が耐えない時期には作業が困難になってしまう。そうだ、去年は作業可能な日を窺っているうちに冬が終わってしまい、問題の隙間が自然になくなったので作業の必要性がなくなってしまったのだ。
 
 今日はうまい具合に晴天である。
 ラゲージルームから去年買ってあった幅広の養生テープと紙製のマスキングテープを取り出した。紙製マスキングテープは車内に放置している間に糊面が完全に硬化しただのゴミに変わっていた。養生テープは問題がなかったので、これ一つでマスキングを行った。

 マスキングした2本の養生テープの数mmの間にある隙間を完全に埋めるようにシリコン樹脂を塗布。隙間が広い部分には薄いヘラを使って樹脂を押し込みながら念入りに埋めてやる。
 いざやってみると塗布完了まで1時間程度。去年のうちに頑張ってやっておけばよかった…。
 
 そのまま実家へ向かい、スタッドレスタイヤへの交換を実施。
 いつも作業に使っている、シャッター無しで半分屋外と変わらない車庫にブリットを入れて工具を探していると、廃棄予定の壊れた農機具を集めたところにかつて俺の部屋に置いてあった俺の私物が積み上げられているのを見つけた。父親が俺と妹の部屋を片付けていると聞いていたので、必要な物も多いので自分で整理するからそのままにしておいてくれと頼んであったが結局片付けを始めてしまったようだ。
 長年製作せずにいた1/100のMGケンプファーレイズナー等のプラモデルも薄く砂埃を被って転がっていた。
 もちろん、文句を言う筋合いではない。