TS8330を使ってx64対応画像アプリケーションでスキャンしたい。
大昔、FinePix2900Zを使って撮影・印刷後にデータをストレージ故障で失った画像が何枚かあった。
2年前の引っ越しの際に、B5版やA4版に印刷したものが何枚か再発見できていたので、印画紙の劣化が進む前にデジタイズしたいと考えつつも後回しにしていた。
去年まで主PCだったDELL M6700で長年使ってきたCorel PaintShop Pro X5とCanon TS8330でTWAIN経由でスキャンした画像を編集してみると、簡単な作業のはずだが後処理で良い画質を確保するため解像度を高めに設定すると処理が恐ろしく重く遅くなる。
実はEOS R5を導入してから撮影画像データサイズがM6700上の編集ではあまり実用的な速度が出なくなっていることには気付いていて、そのためドスパラのBTOマシンを新たな主PCに据えたりしてきた。しかし周辺機器の再接続などは必要に応じて少しずつ進めてきたので未だに完全に移行できていない。
いい機会なのでCorel PaintShop Pro X5とCanon TS8330を新PCへ移行して、スキャン作業をやってみることにした。
そして、思い立ってから一昼夜経過してからもスキャン作業は終わらなかった。
まずCorel PaintShop Pro X5が扱える画像のデータサイズが意外に小さいことがわかり、バージョンアップ版として新たにCorel PaintShop Pro 2023を購入することになった。ダウンロード版で7000円足らずだったか。相応に重くなっていたがそれは新PCのi9 12900とGeForce RTX3070がねじ伏せてくれる。
問題はそこではなかった。
PSP2023からTWAIN経由でTS8330が見えない。
具体的にはインポートメニューからTWAINソース選択を開いてもTS8330が表示されないのだった。
TS8330をM6700へ繋ぎ戻してPSP X5での挙動を見ると今まで通り正常に動作する(TWAINもWIAも両方見える)。もちろん、選択してからTWAIN取り込みを実行すれば、Canon ScanGear 20.0.45(64ビット版)が立ち上がり、プレビューやスキャンが実行できるし、PSP X5への取り込みも一発で成功する。
M6700にPSP 2023をインストールし直してTWAINスキャンを試すと、新PCと同じでTWAINソース選択でTS8330が表示されない。
新PCにPSP X5をインストールすれば、TWAINソース選択でTS8330が表示される。プレビューもスキャンも正常だが、スキャン結果が数十MBを超えるようだとスキャン終了直後にPSP X5が異常終了してしまうため実用にならない。
新PCとPSP2023の組み合わせでも、TWAINではなくWIA経由のスキャンは可能だが、これではCanon ScanGearが使えないためスキャン時の画質等の微調整がほとんどできない。
しばらく考えていると、ふとPSPとTWAIN用デバイスドライバのCPUアーキテクチャ不一致ではないかと思いあたった。
PSP X5はx86版、TS8330用のスキャナドライバがPSP X5に表示される際のソース名称も「Canon TS8330 series 20.0 (32-32)」だが、PSP 2023はx64版だ。
比較用に単体販売されているx64対応TWAINアプリケーションのVueScanの試用版をインストールしてみると、思った通りPSP2023のTWAINソース選択にVueScanが表示されるようになった。
VueScanも高機能だが、呼び出し元のPSP2023へスキャン結果をそのまま返せないため、一旦画像ファイルとしてどこかに保存しなければならず使い勝手が悪い。
キヤノンがTS8330用のx64対応TWAINドライバを提供してくれれば解決しそうなのだが。このあたり、PaintShop以外のAdobe PhotoShopを使っているユーザはどう対応しているのだろうか。