グリス差し。

 PRECISION M6700でWindows7がKP41病を発症してから数ヶ月経った。
 色々と対処はしてみたが、効果は出ていなかった。
 USB接続機器の増加でPC本体の給電が追いついていない可能性を排除するため、外付けで独自に電源を持つ14ポート装備のUSB3.0ハブを経由したり、14台以上使用している外付けHDDがそれぞれ別のUSB接続型のケースを使用しているのが問題なのかと、8台内蔵可能なHDDケースを導入したり。
 結構費用も掛かったのだが、気が付くと保存していないファイルも何もかも捨てて勝手にブルースクリーンエラー後に再起動している。
 いよいよリカバリか、どうせならWindows10を新規インストールするかと考えあぐねていたが、もしかしてCPUもしくはGPUの放熱不足で強制再起動が発生しているのではないかと思い始めた。
 というのは自分の寝室でメール端末として常時稼働しているThinkPad X60が、この夏の暑さのために持病の強制スタンバイ入りに見舞われるようになったためだ。これはCPUとM/Bが持つ温度センサが一定以上の温度を検出した場合に、回路損傷を予防するために自動的に実行するものでユーザ側では止める手立てがない。一般的なPCでは恐らく例外なく持っている機能なのだが、X60はそのコンパクトな筐体を実現するために空冷のためのエアフローに無理をしているようで、もはや持病と言っていいほどの高頻度でスタンバイが発生するためまともに使っていられなくなるのだ。
 M6700でも同じことが起きて、それがスタンバイでなく再起動になっているのでは…。
 BIOS等の設定で温度異常時の挙動を操作するところがないか調べたが見つからなかったので、設定では緩和させられそうにないと見切りを付けた。
 購入時から数年は正常に24時間稼働していたことを思うと、CPUもしくはGPUの排気ファンの回転数低下であるとか、あるいはヒートシンクの熱伝導グリスの劣化だろうか。
 M6700の保守マニュアルを見ながら筐体を完全に分解してCPUとGPUを露出させ、それぞれのヒートシンク接触部に以前購入していた銀入りグリスを塗布してみた。
 再組み立てして数日経ったが、今のところ再起動は発生していない。