坂道から。

 県都に遊びに出た帰り道。
 途中で車を降りて、高台の街並を歩きながら久しぶりにゆっくり写真を撮った。
 日付が変わろうという深夜であり、あまり怪しい行動をしていれば警察に拘引されても不思議ではなかったが、人通りもほとんどなく静かだった。

 ここに住んでいる人は見慣れた景色なのだろうが、坂の下に続く風景というのは、誰の写真でも、あるいは自分の眼で眺めても、妙にワクワクしてくるのだ。