OEKとPAWorks。

 今月14日の湯涌温泉ぼんぼり祭は、残念ながら職場で強制参加のレクリエーションか、さもなくば研修のため参加できそうにない。研修は地域包括に関するもので是非参加したいのだが、医事係が研修に人を取られるとレクリエーションが盛り上がらないからダメだと事務局長が主張するという前代未聞の事態になり、人身御供として俺が研修を外れることにした。覚えが悪いオッサンよりは若い奴を行かせた方がマシである。
 その代わりと言っては何なのだが、オーケストラ・アンサンブル金沢がPAWorksの作品で使用された楽曲を演奏するコンサートが県立音楽堂で開催されたのでそちらを観覧してみた。

 ゲストとして花咲くいろはで主演した声優の伊藤かな恵と金沢出身の声優能登麻美子も開演挨拶や司会進行で登場。冒頭、出演したコーラスグループ名を能登麻美子が誤って紹介するハプニングがあり、伊藤かな恵が「原稿が間違ってたんです!能登ちゃんは悪くないです!」と必死のフォロー。
 コンサート前半はTARI TARItrue tearsから、またコンサート後半は特にいろはの楽曲を編曲し、CV二人が作中のセリフを舞台上で朗読しながら進行。
 伊藤かな恵はあからさまなアニメ声で、俺の近くにいたアンサンブル金沢目当ての観客達は苦笑い。しかし能登麻美子は堂々の演技で全ての観客を圧倒した…「巴さん、生きてる気がしないんだよぉおおお!」の件は、特に。
 「ぼんぼり夜」の演奏ではサプライズでコーラス参加のために観客席側に浴衣姿の児童合唱団が登場した。小さい子達ばかりなのに、高校生・大学生のコーラス本体に負けない素晴らしい発声。
 閉幕の出演者挨拶ではその児童合唱団も舞台上で万雷の拍手を浴びたのだが、舞台慣れした他の出演者と違い勝手が分からなかったようで、急遽伊藤・能登が子どもたちの背中を押して引率しながら退場。
 アンコールはTARI TARIリフレクティアと劇場版いろはの「影踏み」だった。
 
 ロビーではPAWorks作品のグッズ販売も行われていたが、大変な混雑具合だったので立ち寄らずに退館した。


 アンサンブル金沢の公演を聴くのは三度目で、今まではイベントへの出張演奏ばかりできちんとした会場で聴いたのは初めてだったが本当に素晴らしい音色だった。ヘッドホンと圧縮音源全盛の今、あの音を自宅で再現するのは全くもって困難である。オーディオヲタクが音の再現性を巡って機材とスピーカーに際限なく投資し続ける理由が分かった気がする。もし今回の公演が収録された媒体が発売されれば買うべきだろう。
 満場の会場はしかし、圧倒的な男性率だった。そして服装は7割くらいはカブっていたと思う。