遭遇戦。

 2次会に場所を移してさらに飲む。偉い上司は皆帰宅し若い者だけでスナックのボックスを埋めたが、しばらく飲んでいるとやはり忘年会で街に繰り出していた別の課のグループが店に入ってきた。見るとその中には妻とかつて噂のあった俺の同期が混じっている。
 お互いに気づいてそれぞれのボックス席であまり目を合わせないようにしていたが、向こうはあまり飲めない年上の女性が中心のグループであまり話もせず静かな空気、こちらは先程まで騒いでいた同僚や後輩も件の同期に気が付き『ちょwww元彼あそこに座ってますよwww』と凍り付く。いや別に凍らんでもいいがな。
 入店した直後に他の店を探しに出ていた後輩I君が戻ってきて『GunGunmeteoさんお迎えが来てますよ』と謎の呼び出し。妻が迎えにきたのだと早合点した一同からさんざん冷やかされて外へ出たが、そこに立っていたのはモノマネ王S君。俺を迎えに来たのは誰だったの?と尋ねると「んなもん引っ張り出す口実ですよ。俺らだけでもうちょっと女っ気ある店行きましょうよ」とのお誘い。
 誘うと必ず付いてくるはずのN係長やZ君にも声を掛けようと店内に戻ったがあまり乗り気でないようで断られ、3人だけでまた別の店へ。
 この店は街の外れにあるためあまり知られていないのだが、N係長のお気に入りでよく連れてきてもらうところ。この田舎の店にしてはママを始め若い女の子が多いのと、ボーイの兄さんのキャラクタが面白くなかなか楽しい。
 まぁどっちにしろ飲むか歌うかしかすることはないので、我々も他の客の合間を縫ってリクエストを入れていく。
 ここのカラオケは採点機能を有効にすると、得点に応じてAV女優のモザイクが取れていくという、実に場末のカラオケバーの雰囲気漂うシステムである。大抵誰が歌っても70〜80点台どまりなのだが、今回はLa'cryma Christiの「偏西風」を歌ったところ何と100点をゲットし、ボトルを一本サービスしてもらう。ここで100点を出すのはかなり珍しいそうで居合わせた他のお兄さんからもお褒めの言葉をもらった。
 その後、結局追いかけてくることとなったN係長やZ君と80年代〜90年代のメドレーを歌い続け、翌03時頃帰宅。