飲み過ぎて。

 昨夜はウチの係の親睦会だった。普段飲まないK係長が現在の体制となって半年経ったことと、I君が別の係に転出するためその壮行会を兼ねての開催。
 立ち上がった当初こそ人間関係的には微妙な係だったが、係長も慣れない管理職をどうにかこなしうまく回り始めたと自信を持てるようになったのだろう。普段多忙なK君や映像取材担当のTさんも含め全員出席となった。
 予約を入れた店は座敷が普段より混んでいたようでコースもオーダした料理も出てくるのが遅かったが、逆に飲み物だけはどんどん出てくるので全員が空腹にも関わらず先にアルコールが回ってしまった。
 余り喋ろうとしないK係長に初めは俺が皆の話題の中継役として話しかけていたのだが、参加者中の男性では唯一の既婚者であるI君が勢いに任せてK係長が交際中と噂される恋人についていつ結婚するのかと問いただし始める。
 プライベートはほとんど口外しないことで有名なK係長だったが矢継ぎ早の質問に徐々にボロを出し始め、かなり恋人の情報を漏らすことになった。…が、何を聞いたのか今振り返ってもほとんど何も覚えていない。ひとつだけ、相手の年齢について聞かれた時に「理想と現実は違うんだ!」と叫んだところは覚えている。これはどういう意味なのだろう。昔から結婚するなら10代か20代前半の女性と…と言い続けてきたK係長だけに、年上で確定ということか。
 
 普段より飲んでしまいこの店を出るまでに足元がおぼつかなくなってしまった。
 生憎の雨の中、男性だけが残り次の店へ。
 カウンターでTさんと隣り合わせになる。Tさんは我々がCATVでニュースを流す際の取材と撮影を担当しているが、以前は鉄道会社に務めていた。趣味も乗り鉄撮り鉄とまさに実益を兼ねていたが家の都合で転職しテレビ番組の契約スタッフを経て我々のところへ来てもらっている。
 撮り鉄だけあってカメラの知識も腕もハンパない。職場では趣味の話をする余裕がなかったので早速…と思ったのだが、なぜか話題は花咲くいろはへ。Tさんは昔の仕事柄のと鉄道にも知人が多いため、そこらへんの話がぽんぽん出てくる。やはり駅での関連グッズの売り上げがものすごかったらしい。
 残念ながらそこから先の話は酔い過ぎて覚えていない。