ひどい話。

 出勤したら、目の前で上司とその子分が仕事を頼みに来た別課のおばちゃん職員を袋叩きにしていた。何でも依頼する時の筋の通し方が違ったのが気に入らなかったらしい。だが話を聞いていると、そのおばちゃん職員に最初に仕事を頼みに来た奴が間違っている。最初からうちの上司に仕事を持ってくればよかったのだ。まぁ、自身で処理できない事案を抱えてしまい、伝言人になってしまったおばちゃん職員も不用意ではあるが、それにしてもうちの上司は大人気ない。
 そんな下らん仕事を何でアンタが引き受けてくるんだ?そもそもそんなデータを欲しがる理由が分からない!教えてほしけりゃ正式に文書で問い合わせるべきじゃないのか!
 そんなことをおばちゃん職員に怒鳴ってどうしようというのか?調べれば分かる事なのだから、調べるので時間を下さいと言えば済むじゃないか。
 おばちゃん職員は半分泣きながら帰っていった。ひどい話だ。
 
 ひどい話といえば、私のところの仕事にもあった。今年導入する新しい業務処理用パッケージのベンダとの調整について、私の係に連絡がないまま既に半分近く終わってしまっていることが分かった。ベンダの営業が心配して耳打ちに来たのだ。
 その業務の担当である人物には先月の内に「各課との調整は大事なので必ず横断的組織を立ち上げてください」としつこく言ってあったのだが考慮してもらえなかったようだ。
 ベンダが既存システムと同じ会社で、営業が既存システムとの接続は心配しなくてもいいですと言ったのを真に受けたのか?それはあんたが心配する代わりに我々が心配しなきゃならん作業だってば。他課管掌のデータ使用許可をどうするつもりだったのか…。その人物は来年には定年退職するらしいが、まともに引き継ぎできるんだろうな…。