新兵器投入。

 先日購入したポータブル赤道儀スカイメモSの操作練習をしようと卯辰山見晴らし台に登った。もちろん俺がではなくブリットがである。
 22時過ぎだったが広場はカップルでいっぱいだった。
 遠慮がちに隅の方で三脚を立て、専用の微動雲台とスカイメモS本体の取り付けや内蔵の極軸望遠鏡による極軸合わせをマニュアルに沿ってやってみる。
 Zさんから借りていたナノトラッカーに比べると2倍の価格帯だけあって、極軸合わせははるかに容易だ。ナノトラッカーは本体の隅に空いた5mmの穴から覗き見るという無理のある方法だった。しかしスカイメモも極軸望遠鏡が回転軸の中央を通る形でマウントされているため、一旦本体に雲台やカメラを取り付けると望遠鏡が使えなくなる。三脚を蹴飛ばしたりすればスカイメモSから雲台ごとカメラを外して合わせなおしが必要だ。
 そして今夜は残念ながら雲のため北極星は見えなかった。というよりも金沢で星空なんぞ光害がひどくてまともに見えない。
 マニュアルに日本国内の代表的な都市での北極星の仰角の一覧表が添付されているのでスマホの天体観測アプリで大まかに方角を出し、極軸を見当合わせ。
 魚眼による全天撮影を試してみた。星は天頂部にわずかに見えるだけだったが数分露光してもほとんど流れず点となるのが確認できた。

気付いた運用上の問題点
・そもそも星景が撮影できる場所は限られている。この田舎でさえ県の半分は光害があり、俺の通える距離にある撮影場所は冬には通行禁止となり、夏には熊・猪の危険がある。
赤道儀より下の三脚は耐荷重7kg以上が必要。可能なら耐荷重10kgのものが望ましいが、普段使いと全く別にそんな大型三脚を所有していても持て余すに決まっている。
・撮影画像の現像、合成技術は全く足りない。