BlackBerryへ。


 引き続きIS11TからBlackBerry KEY2への移行作業を行う。
 未明にIS11T内で死体が発見されたMicroSDカードについては読み取りは可能であったため、念の為空きHDDへファイルの全コピーを取得した後にフォーマットやchkdskを試みたが、一時的に使えたとしても信頼性に疑問符が付くので廃棄とした。これより古いSDカードやいわゆるUSBメモリなら大量にあり、同様にR/W不良で捨てたことも何度もあった。使用期間が長いものというよりは書き込み回数が嵩んだ方が早く死ぬ。
 昔まとめ買いしてあったMicroSDカードが出てきたのでこれを今回作業用に使う。これにより、昨日原因不明の失敗を繰り返していたGoogle Play開発者サービスのapk保存と実行に成功した。
 したはいいが、IS11Tのストレージ不足が更に悪化することになった。y開発者サービスは実行時に吐き出すデータ1つで60MBくらいはストレージを消費するため、作業中に頻繁にデータ削除をしてやることになった。
 ともかくJSバックアップが実行できる環境は整った。
 これでLINEのバックアップも完璧だ…と思ったのもつかの間、機能について誤解していた(というよりJSバックアップは機能説明が中途半端だと思う)ことに気づく。JSバックアップが取得できるのはLINE上でトークのバックアップを実行して端末上に生成されたZIPファイルのことであり、特にLINEのトーク履歴を含む現在の保存データ一式を保存・移行できるというわけではなかったのだ。
 では…やはりLINEをどうにかして操作しなければならない。
 
 昨日の通り、既にIS11T上のLINEv4はLINE自身が表示する強制アップデート警告のため2年近く動作していない。回避方法はWEB上で探しても「スマホ側OSとLINEをアップデートしろ」と当たり前のことを書いた記事しか見つからない。
 この強制アップデート警告が表示されるようになった当時の事を思い出してみる。一応は数週間前から予告メッセージの表示が始まっていたが、いよいよサポート終了日になるとLINEが何やら自分で更新を始め、それが終わると起動時に警告が表示されるようになったように覚えている。ならばその最後の更新の一つ手前の状態に戻せば操作は可能になるのでは?。
 WEB検索すると、開発者サービスのapkと同様にLINE各バージョンのapkを保管しているサイトが見つかった。ありがたく使用させてもらう。apkの改変によるセキュリティリスクは甘受しよう。
 「Uptodown」(https://line.jp.uptodown.com/android/old
 LINEv4のapkの上書きインストール後もアップデート警告は表示された。ソフトウェア内部で無条件に警告を表示するようコーディングするとは思えない。恐らくWI-FIもしくはデータ通信いずれかでLINEサーバへ接続して、現行バージョンとの比較の結果で警告表示を行うのだろう。とすれば、WI-FIもデータ通信も無効化しスタンドアロン環境上でapk上書きインストールをすれば警告表示のトリガーを引かずに済むのではないだろうか?。
 読みは当たった。二回目の上書きインストール後、警告が表示されなくなりLINEの操作が可能となった。
 これからLINE上でやることは2つ。トーク履歴のバックアップ作成と、LINEが公式なアカウント引き継ぎ方法として説明している「アカウント引き継ぎ」モードの有効化だ。
 まずトーク履歴のバックアップは成功した。全トーク履歴を一括処理できるのかと思ったが、友達一人ひとりについてバックアップ処理を繰り返さなければならないので往生した。生成されたZIPファイルはUSBケーブル経由で主PCへコピーしておく。
 そして「アカウント引き継ぎ」モードはこのLINE上では存在しなかった。何らかの理由で無効化されているだけなのか、LINEv4以前にはその機能がなかったのか、判別できない。バージョンに依存するのなら、Android2.3環境下ではこれ以上できることはない。
 代替策をLINEのヘルプサイトで調べると、アカウント引き継ぎモードがなくてもLINEアカウントに電話番号かfacebookアカウントの連携を済ませてあれば、移行先端末でアカウントの継続使用が可能らしい。幸いどちらも済ませてあった。
 これ以上時間を浪費するくらいなら、データを失っても過去に友達登録してくれた人たちに頭を下げて再度登録しなおしてもらった方がいい。LINEについてはこれで事前準備を完了とする。
 
 ここまでで正午過ぎまで掛かった。
 最後に、これまで長年使用してきたauのキャリアメール(*@ezweb.ne.jp)の移行作業。送受信済みのメッセージはいくつもバックアップ方法があるのだが、新端末でこのメールアカウントをどうやって使うかの情報が不足している。恐らくPOPだろうがIMAPだろうが、auはメールサーバへの接続を自社ユーザ割当のIPアドレスフィルタ等で制限しているに違いない。とすると、au回線がIS11Tしかない今時点ではできることはないはずだ…と思っていると、WEB上でそのような制限がないとの情報を見つけた。IMAPで他キャリアのスマートフォンや固定回線のPCからキャリアメールを送受信できるわけだ。実際、IS11Tでau oneにログインしメールアカウント接続用パスワードを発行し、Docomo回線であるiPhone6Outlookに設定したところ過去のメールを含め送受信に成功した。
 これでキャリアメールについては新端末へ移行できそうだ。
 
 丸2昼夜かけて行った準備作業を一旦終えて、最寄りのauショップへ向かう。最寄りと言っても車で片道1時間の果てにある。これに嫌気がさしてDocomoに乗り換えようと思っていた時期もあったのだが。
 狭いauショップは混雑しており、機種移行作業の予約を入れてもらえたのは17時からであった。
 しかも最初に対応してくれた若い店員さんはBlackBerryを知らなかった。auで使えるんですかねぇ?とおっしゃる。いやいや、9/7からauでも初のBlackBerry機としてリリースしていますよと伝えると、奥にいた店長らしく人物が「それ相当特殊な機種で主に法人向けなんで取扱いないんですわ」と答えた。
 店員さんがWEBでKEY2のスペックシートを探している。俺は知識がないが、SIMカードにはサイズだけでなく利用バンド等によっても種類が分かれており、KEY2にはどれが使用できるのか確認が必要らしい。
 漏れ聞こえてくる話によると4G限定らしいSIMカードを挿入されたKEY2は、電話の発着信テストも問題なく、どうやら無事に機種変更できたようだ。
 「何かお尋ねになりたいことはありますか?」と聞かれたが、LINEの再ログイン方法などはここで聞いても迷惑なだけである。狭い店内で次に来た客が全国紙の広告に書かれていたキャンペーン価格に店舗独自の費用が加算される事に声を荒げ始めたので、お礼を言って退散した。
 
 9/7に本体が、その後スクリーン保護シート等が到着してから、KEY2にはSo-net 0SIMを一時的に差して試験運用していた。またアプリの基本環境はIS11Tに類似した環境にしてあったTerrainからJSバックアップを通じて移行してあったので、ほぼ直ちに使用できる状態になった。
 LINEは結局電話番号によるログインで友だち登録は全て維持した状態で、またトーク履歴も取得したバックアップから一人ずつインポートすることでほぼ全て復旧できた。
 
 IS11TはWi-Fi環境では通信できるが、移行作業中にほとんどのアプリのアップデートを削除してしまい、もはや再アップデートも困難なので、バッテリを外して運用終了しよう。