MD復旧の兆し。

 先日故障させてしまったブリットの純正オーディオ付属のMDデッキ。
 その後は仕事が忙しく放置状態だったが、買い物に出るため数日ぶりにエンジンを始動したところ一瞬オーディオがMDモードで動作したのを目撃。その時はまたすぐAUXに切り替わってしまったが、どうやら完全に死亡しているわけではないらしいと希望を抱く。
 あれからMDというメディアについて調べていたが、既にユーザの大半が別メディアに流れてしまったものだけにフォーマットやデータ形式と互換性についての情報が少ない。ネット上で一番まとまっていたのがWikipediaという有様だ。
 断片的な情報からHi-MDメディアをHi-MD非対応機で使用した時の状況を考えると、ほとんどの機種では媒体情報としてHi-MDであることを表示して再生動作を中止するのが正常な動作らしい。純正オーディオのMDデッキはHi-MD対応と明記されていないので恐らく非対応機(ただし発売時期から見るとHi-MD登場後の製品ではある)だが、そうすると前回読み込み後に応答がなくなったのは別の要因によるものだったということか。
 光磁気ディスク媒体であるMDは、読取りヘッドの汚損での障害が起こり得る。納車後5年以上手付かずだったMDデッキ内は、俺が非喫煙者だったとしても車内に流入する先行車の排ガスなどの外気によって少しずつ汚れていたのかもしれない。MD用のクリーニングディスクを取り寄せ作業を試みることにした。
 注文したのはTDKの録再両用クリーニングディスクMD-HLC1SG。乾式クリーナであり失敗してもデッキへの悪影響は少ないだろう。
 先日それが届き、今日ようやくそれを試すことができた。
 作業開始前に、オーディオをリセットすべくバッテリターミナルのマイナス側端子を外して数分放置。
 先日の故障の際にテスト媒体として用意していたNet-MD媒体を捨てる覚悟でMDデッキにマウントし取り出しが可能かどうかチェックしたところ、なぜか今日はメディアを認識し再生動作を開始してくれた。音は相変わらず出力されないが、カウンタが進んでいくこととトラックの選曲が可能なことを確認して取り出しボタンを押すと、ちゃんと取り出し動作も成功。
 次にクリーニングディスクをマウントすると自動的に再生が始まり、数秒後にチャイムが聞こえた。MD-HLC1SGの説明書によればチャイムはクリーニング動作の終了を示すため通常のトラックとして記録されているもの。であれば、MDの再生も正常にできるということだ。
 早速作成してみた新たなNet-MD媒体で再生テストを行うが…やはり音は出なかった。メディアのマウントは完了しトラックの経過秒数の表示も正確だ。ということは、記録された楽曲ファイルのフォーマットに何か問題があるか、ファイルのフォーマットが未対応のものということになる。
 残念なことにクリーニングディスクでは状況は改善しなかったが、一方で新しい示唆を与えてくれた。
 SonicStageでPC上のmp3ファイルをNetMDモードでMZ-RH1へ転送する際、mp3形式をATRACTか別のMDネイティブなフォーマットに変換した上で記録しているものと思っていたが、単にMZ-RH1がmp3再生に直接対応しておりNetMDメディアは真の意味でファイルコンテナに過ぎないのか、あるいはMDデバイスそれぞれで再生可能なビットレートが異なっており今回作成したNetMDメディア内のファイルがいずれも対応外になっているのか。
 作業時間切れ、続きは後日。