GPSロガー。

 デジカメで撮影した画像ファイルには例によってEXIFが埋められるが、その中にGPS関連のタグがある。
 実は今までどうやって使うのかよく分かっていなかった。将来的にGPSアンテナも内蔵したデジカメが登場した際の保険なんだろうと思う程度。
 最近WEBをさまよっていて、SONYのGPS-CS1KSPという製品を見つけてようやく活用方法がわかった。
 これまで撮影データと言えば、一般的には焼き付け時に日時を入れたり、アルバムに閉じる際に撮影場所を書き込んだりするのが普通だった。ちょっと手の込んだ人なら使用器材や撮影条件も記録するし(旅先で、三脚を立てて撮影しながらこまめにノートに記録を取っている方をよく見る)写真を撮る中でかなり重要なものの一つではある。しかし不精者にはつらい作業であることも間違いない。とはいえ、世のカメラがデジタル化するなかでEXIF規格が登場し、日付や使用器材、撮影時設定などは自動的に記録されるようになった。
 後は撮影した場所を忘れないようにするだけだ。私の場合、一日の撮影で撮る場所はあまり移動しないので、画像ファイルを保存する際に大まかに「20080504東京秋葉原」などとディレクトリを作って分類するようにしている。しかし旅行先の場合は数多くの施設に立ち寄るので、B型で海馬が半分腐っている私にはどのショットをどの施設で撮ったのかを覚えきれず、そのうちにディレクトリ名以上に細かい撮影場所が全て失われてしまうわけだ。
 しかしGPS-CS1KSPさえあれば!。後頭部にでもくっつけて歩き、帰ってからGPSデータを書き込むだけで、画像データが遂に完全な私の行動記録となるではないか!。
 俄然GPS-CS1KSPが欲しくなったのだが、商品としての評価をいろいろ調べていると、簡単・便利ではあるが性能・精度が中途半端らしい。
 類似した製品がないか調べているうちに、どうやらEXIFへのGPSタグ埋め込みが「geotagging(geocoding)」と呼ばれ、デジカメデータ管理では既に一般的な作業になっていることを知った。勉強不足が恥かしい。未だコンデジではあるがGPSアンテナ内蔵のデジカメもいくつか見つかった。
 具体的にどうやるかというと、とりあえず単独で駆動するGPSロガーをカメラ本体に取り付けるか、撮影活動中に自分が携帯して歩く。GPSロガーは数秒おきに内蔵メモリに現在地点を時刻とともに記録していく。撮影終了後、GPSロガー内のログファイルをPCへ取り出し、やはりカメラから取り出した画像ファイルと対応アプリにて記録時刻・撮影時刻をキーにシンクロさせて、画像ファイルのEXIFに書き込んでいく。終わると、その画像ファイルが撮影された座標がEXIFで参照できるようになるという仕掛け。
 撮影が終わった後の作業が少し増えるわけだ。GPSロガーからのログ吸出しと画像とのシンクロのためにそれぞれアプリが必要になる。
 GPSだけ見るとそれほど強力ではないGPS-CS1KSPが特に注目されたのは、SONYというメジャーブランドが発売したこともあるが、吸い出し・シンクロの一連の作業を専用の添付アプリひとつで完結できることが「便利」ということらしい。
 価格もそんなに高いものではないが、他機種ではバッテリーが強力で駆動時間が長いもの、GPS信号が高感度のもの、Bluetoothで無線データ受信できるものとより高機能なものがたくさんある。考えた末、評価が高いHolux M-241を購入。送料等込みで13,000円なり。
 しかし何で連休中に注文してしまうんだろう。もっと前に買っておけば、撮影旅行で遠出も楽しくなるのに…。
 ああ、どうせ仕事か…。