新しい場所。そして…。

 慌しくて忙しい1週間だった。
 入れ替わる先輩へ業務の引継ぎをしなきゃならないのだけど、それより前に今週中にこなさなきゃならない作業がある。それで異動から昨夜までは本来の職場より旧来の職場へ長く入り浸って、毎晩口頭で先輩に作業手順を説明していた。
 先輩は自分と比較するのも失礼なくらい有能だ。だから思ったよりはるかに作業が進んだし、昨夜のうちには作業も完了できた。
 本当ならここからようやく引継ぎに入れるところだが、私自身もこれ以上引継ぎ名目で今の職場をほったらかしにできないし…。すると先輩の方はわからない事項が発生したら、ベンダーにゼロから教えを請うつもりでやるので特段の問題が発生しない限り、業務時間内の引継ぎは一旦終了しようと合意。
 しかし先輩はタフだ。正直自分は午前帰りが5日目でもうダメだった。それとこちらが説明する機能と仕様の理解が速いし正確で、多分来月からは何の問題もなく業務をこなしていかれるだろう。
 
 そんな中事件は起きた。
 新しい職場の係長が「電算室はオレの係に吸収合併する!」と宣言。なんと私の配属された電算係は着任2日目にしていきなり廃止されてしまったのだ。
 これからどうするかっていうと、その係長の掌握する業務もやりつつ、従来どおりの電算室業務も行うわけだ。
 入れ替わった先輩に顛末を報告したが、どうやらこれまで長年別室で行われていた電算室の業務を「本当に2人も必要な業務なのか?」と疑っているらしいこと、係長の業務も確かに繁忙を極めており、そちらの業務に参加すると旧来の電算室業務への支障は避けられない見通しを聞かされた。
 もしかして、お先真っ暗?