DVR-BZ130再び分解。

 再び三菱製ブルーレイレコーダーDVR-BZ130の分解ネタ。
 友人に頼まれて鬼滅の刃遊郭編特番のブルーレイ録画をしようとしたところ、BDドライブがBD-Rディスクを認識しなくなっていた。
 BDを使っての録画やHDDからのダビングはめったにしないのでいつ頃から不具合が発生していたのか明確ではない。
 三菱はとうの昔に家庭用レコーダー市場から撤退済みで、DVR-BZ130内蔵のBDドライブBDR-05MTも補修部品として新品入手は不可能。
 中古部品としてネットオークションに流れているが、中古のくせに15000円とか強気の価格であんまり素直に購入したくない。

 動作テストしてみるとCD・DVDの録画再生は正常だった。BDのピックアップや周辺の不具合だとあたりを付ける。
 光学ドライブの不具合対応で真っ先に試すのはクリーニングディスクによるピックアップレンズの清掃。残念だが効果はなかった。
 次いで光学ドライブを分解してピックアップ部の駆動の支障になりそうなホコリ等の清掃と注油だが、そもそもCDとDVDは正常なのでこれも効果がない。

 最後にレーザーの出力微調整。
 メーカーや機種にもよるが、光学ドライブの基板上に各レーザー発振器の出力調整のための可変抵抗が付いている。発振器の劣化その他の原因でレーザーの出力が変動した場合にこれで対応可能なのだが、素人が微調整するのは非常に難易度は高い。調整値を正しく把握するにはオシロスコープなどそれなりの機材が必要だ。
 しかしWEB上には目測で調整して復旧に成功した事例もかなりあるので、ダメ元で試してみた。

 DVR-BZ130の筐体を分解し、BDR-05MTを取り外す。ちなみに一度交換していてこれは二代目。

 BDR-05MTの金属カバーを上下とも取り外してピックアップ部を露出させる。
 ピックアップレンズが並ぶ上面を観察すると、可変抵抗が1つだけ取り付けられている(黄色の円内)。フレキケーブルコネクタの直後にあるので、CD/DVD用レーザーとBD用レーザーをまとめて調整するためのもの…とも思えない。

 BDR-05MTを裏返し、基板を1枚剥がしてピックアップ部の裏面を見ると、こちら側には2つの可変抵抗が見つかった(黄色の円内)。これはCD/DVD用レーザーとBD用レーザーを個別に調整するためのものだろう。
 ただし、2つの抵抗器のどちらがBDレーザー用か、また時計回り・反時計周りのどちらに回して調整するのかは情報が見つからなかった。今の状況では、実際に可変抵抗器を少しずつ回してディスクの読み書きに起きる変化を確認する作業の繰り返しになるため、せめてどちらがBD用かだけでも把握できたらよかったが、事前に分からないものは仕方ない。
 というわけで、概ね一昼夜3つの可変抵抗器の微調整とテストを繰り返した。簡単に書いたが、分解して、調整して、また組み付け直して電源を投入してディスクを入れて再生して、ダメならまた分解して…の繰り返しだ。途中で頭(と指)がどうにかなるかと感じるような面倒な作業。
 結局、BDレーザー用の可変抵抗がドライブのスピンドルモーター側に位置する方だと特定できたものの、DBメディアを使用可能にするまでには至らなかった。DVR-BZ130でタイマー録画する番組がかなりあるのだが、DVR-BZ130は光学ドライブが取り外されているとエラーを吐いて強制的に電源がオフになる仕様のため、ずっとドライブを外したままにできなかったし、自分の根気も尽きたのもある。
 なるだけ安い中古のBDR-05MTを探して購入することにしよう。