閉幕。

 奥能登国際芸術祭が予想以上の盛況で閉幕した。
 作品の制作から日々の店番まで地元側の人手として参加したが、曖昧模糊として掴みどころのなかった現代芸術が実は意外に実体を持って鑑賞できるものであって、それを態々鑑賞するために県外どころか海外から渡航して来る人達がいることを知った。さらには(そのように計画段階からの意図があるにしても)作家や鑑賞客と地域住民との交流が様々な形で発生し、どうやら長く続きそうである。
 多数の作品があり長時間入り浸ってしまう作品もいくつかあった。
 俺は閉幕日の終了時刻ギリギリになってようやく全ての作品を鑑賞し終えたので一つ一つはあまりゆとりを持って観られたわけではないのだが、その中でも特に中毒性を感じた作品がある。
 それは真実に美しさや完成度、ストーリー性を追求した他作品とは決定的に違う代物だった。
 どれかと名指しすると色々差し障りがあるのだが、その作品の作家と会うことがあったなら是非聞きたい事がある。
 
 制作時に吸ったハッパはどこでお買い求めになりましたか?。