EF 15mm F2.8購入。

 先週ハードオフで見つけたEF 15mm F2.8。
 晴れた夜はよく星空を撮りに山に登るのだが、所有しているレンズで最も画角が広いのは24mm。全天と言わないまでも、天の川と眼下の市街地を収めようとしても難しかった。それが対角魚眼が使えるようになれば天球の8〜9割が一コマに収まることになる。
 しかもあのレンズは開放F値も2.8とかなり明るいし、夜景用にうってつけだ。
 同スペックでこの数年内に発売されたレンズとしては先に挙げたSIGMAのものがあるが、残念ながら今まで買ったSIGMA製レンズは当たると本当に良い描写なのに、価格なりというかどうしても詰めの甘い作りになっているものが多かった。すぐ思い当たるのが50-500mmで、非常識な高倍率ズームで便利な反面、周辺減光が強くて現像の際に補正が必須である。その点、あのレンズはキヤノン純正で、WEB上でも特に気になるような悪評はない。中古なので何がしかの傷がある可能性はあるが…。
 一週間待ってまだ店頭に残っていたら買おうと思っていたが、行ってみると売れていなかった。みんなやはりきちんとしたカメラ屋ではないところの中古器材には慎重になるのかもしれない。
 店員に現物を見せてもらったが、外観に小さい傷があるのは仕方ないが、フォーカスリングを回すとかすかに渋りがあるように感じられた。自分の6Dボディに取り付けて試写させてもらったがAF動作には影響がないようだったので、購入することに。6万円近くもする高い買い物だったが、レジで3カ月内は無償で全額返金の保証サービス込みだと言われて安心した。使って見て大きな問題があれば、返品して代替にSIGMAの新品を買ってもお釣りが来る。
 早速、抜けるような青空の駐車場で撮影してみる。古い設計のレンズのためか今時のレンズではあまり考えられないような全域に渡って甘い描写。F2.8開放では特に周辺の色収差が目立つが、F22にまで絞り込むと中央部とあまり変わらなくなる。いつもこんな晴天に恵まれるわけではないし実際にF22まで絞って使うことなんてあるのかどうか疑問だが。
 鏡筒は予想していたような汚れやグリス滲みはなかった。フォーカスリングの薄いポリウレタン塗装もまだ加水分解しておらず触ってもべた付きはない。鏡筒に直接固定された金属製の遮光フードは使い込まれていて塗装がはげて地金が出ているし、一部ぶつけられてへこんでいるが実用上何も影響はない。もし地金の金属光沢が問題になるならマジックインキか何かで黒く塗りつぶせばいいだろうし。
 レンズキャップは意外にも金属製で、通常のフィルタネジがついたレンズ用とは違って遮光フードにかぶせる茶筒式だった。かぶせる際にキャップのふちを突出した前玉に当てるとプラスチック製のキャップと違って深い傷をつけてしまいそうで怖い。