留学生?。

 義妹と姪がドイツから一時帰国した。姪の夏休みに合わせて、100歳を迎えた祖母の見舞いのためだ。
 また、今回は姪が日本の小学校へ一時的に編入して通学することになっていた。制服も近所の卒業生から借りて準備しており、本人はかなり楽しみにしていたという。
 実際に登校して授業に出たというので早速様子を聞くために妻が義実家へ向かった。
 やはり顔立ちが外国人ということで先生からも生徒からも相当珍しがられたが、本人は日本語が普通に話せるので意思疎通には全く問題がなかったという。どちらかというと周囲に比べてオーバーリアクションが目立つせいか、海外の学校ではさほどでもないネタで笑ってもらえるのがうれしいそうで同級生をひたすら笑わせて過ごしたとのこと。
 ただし初日は大問題があって、義妹が午前の参観を終えて帰宅した後の午後の授業中に姪の元気がなくなりぼんやりしだしたので、担任が大事を取って保健室で休ませたという。
 その原因は実は時差ボケによる居眠りだった。帰国して翌日からの登校だったので無理があったのだろう。
 
 義妹はたまたま初日に組み込まれていたALTによる英語の授業があまりにも手抜きだと憤慨していた。義妹は元高校教諭で授業には一家言持っているのだが、今のALTの授業内容はとても小学生向けの授業内容になっていなかったという。姪も「幼稚園に行った気分」との感想。
 他の算数や国語の授業は問題なし。元々成績はよい方だという姪は授業の内容よりも、その進め方が海外の学校といろいろ違うところが目について仕方ないらしい。
 
 義妹へ挨拶を兼ねて夜遅くに義実家を訪れると、まだ時差ボケが抜けないのか姪も起き出して来た。ちょうどいいから明日の宿題を済ませろと義妹が急かすが、喋りたくて仕方ない姪はノートも書きながら、休み時間に披露したオリジナルのダンスも踊り歌も歌い、ドイツで撮った写真をiPadで広げと片時もじっとしていない。
 義父は晩酌の最中だったが、義母・義妹・姪と妻の4人も女家族が揃った中では何時まで経っても発言トークンが回ってこず、聞き役に疲れて眠ってしまった。

 かしましいとはまさにこの事である。