シンデレラ。
妻がテレビを観ていた。
俺はPCの前でBDを観ている。
ふと顔を上げると、テレビの方ではもはやパチスロ業界と同一レベルの悪徳集金業者と化したモバゲーのアイマス・シンデレラガールズのCMが流れ始めたところだった。
妻はじっとそれを眺めている様子である。
アイドルマスターは初代が出た頃には一旦ゲームから離れていた頃で、正直なところあまり面白さが理解できない。
同じようなというかパクリのような「ドリームクラブ」はXBOX Liveで体験版のようなものが配信されていた時に触ってみたことはある。ポリゴン3Dモデルの女の子が歌って踊り、会話シーケンスの結果である程度リアクションが変わってくるシロモノだったが、お金を出して買おうとまでは思えない内容だった。
どちらにしても、恐らく有償ダウンロードコンテンツばかりが大量に発売されて、期間限定の追加の衣装やらアイテムやらを買い集めさせられるというビジネスモデルが透けて見えて、どうにもアホらしく手を出す気には到底ならなかった。
M6700の画面に視線を戻した直後に、妻がぼそりと呟いた。
「…やたら胸強調してる絵ばっかりね」
…まぁ、主たる客層を釣る餌としては、最適なんでしょうよ。