さらばW52T。

 長年愛用してきたauW52Tがこの7月24日までで使用できなくなる。800Mhz帯の周波数運用が終了するためだが、W52Tは800Mhz/2Ghz両対応であり、2Ghz帯での通信は行えるため実際には通話が全くできなくなるというわけでもない。恐らく基地局が目視できるような位置でないと通信が確立しにくくなり、現実的な利用が難しい、という話。
 悪名高い0120-92-2505からの機種変更案内を適当に躱しつつauショップに行ける暇を待っていたが、暇はできても面倒なので足が向かずずっと放置状態だった。
 今日は24日を前にした最後の土曜日でもあり今日行かなければ本当に行く時間はなくなるため、眠っていたい身体を無理に動かしてauショップへ。
 店には来たが変更すべき機種は何も考えていない。今更ガラケーでもなかろうと感じてはいるが、IS02とW52Tの2台持ちで運用を続けてきた感想を元にすれば、WEB閲覧用にIS02をこのまま保持、電話とezwebドメインのキャリアメールは無料で交換できるガラケーでいいのでは?とぼんやりと思っていた。
 田舎のauショップでデモ機は少ないが、色々と見て回って折りたたみ型しかないガラケーは早々に選択肢から外さざるを得なくなった。市場がスマートフォン一色になった今となっては、どのメーカーもガラケーの新機種開発にリソースを割く気は全くないのが分かるラインアップ。
 スマートフォンはというと、スライド式のフルキーボードを備えたIS02の操作性から見て、iPhone型というか物理キーがなくタッチパネルのみの操作を強要される機種はこれまた選択肢から排除。大体メールとか文字入力をタッチパネルのクリック感のないソフトウェアキー(しかも3インチ強とかの狂ったように小さい画面!)でどうやって入力しろというのだ。
 ああそれと、この不景気下で朝鮮企業などにカネを流す気は全く無いので国産機に限定する。サムスンやらLGやらの機種を喜んで買っている奴はパチスロに通うパチンカスと同程度のアホに違いない。
 画面サイズはIS02並の4インチかそれ以上がほしい。順当に考えればIS02の直系の後継機を探せばいいのだが、直系の新型機はない。なぜなら東芝は携帯電話事業から撤退してしまったためで、当時の事業は全て富士通に吸収された(はず…報道発表を以前見た記憶が)。
 その富士通の最新機ISW13Fはスペックで見る限り非常な高性能機だが、価格が70,000円超えである。70,000円!使用料で月々10,000円近く取られるのに。それ以前にスライドキーボードがないので対象外に。
 隣に展示されているSLIS15SHはW52Tと酷似したスライド型のテンキーを備えているが、画面サイズが小さいのとフルキーボードではないため対象外。
 フルキーボードを備えた機種はないかと店員に尋ねるが「いいえありません!」と明快な回答。
 うーん。
 欲しいと思う機種が見つからない…。
 必要ないのに、強制的に買わされる買い物の何たるつまらなさか。
 W52TSIMカードをロック解除してIS02に持って行き、今後はIS02をメインに使おうかとも一瞬考えたが、IS02も決して有能な電話ではない。そもそもIS02一台で何もかもまかなえるのならとっくの昔にW52Tを解約していたのだから。
 店内でグダグダと考えていたところ、陳列棚の裏側に置かれた旧機種が目に入った。INFOBAR2やIS12Tなど異端児に混じって置かれていたのが「IS11T」。
 おお、東芝製のW52T/IS02の直系の後継機だ…発表は2011年9月の旧機種だが。
 モックを手にとって見ればしっかりしたスライド式フルキーボードと4インチの大型液晶。内蔵メモリは512MBとIS02と全く変わらないのが気になるが、Android2.3搭載でアプリケーションの選択肢はIS02より多い。とはいえ、きっとOperaMobileとEvernoteくらいしか使わないのだろうが…。価格は移行対象機種の割引を適用すれば13,000円と安い。
 ほとんどこれ一択と言える機種である。というわけで、新携帯はIS11Tに決定とする。
 念のため、バッテリが取り外し可能かどうかだけ確認して購入。販促品として卓上スタンドと液晶保護シート、標準バッテリの予備をつけてもらったが、多分このバッテリは使うことはないだろう。
 SIMカードはこちらで好きな時に入れ替えて欲しいとの説明で、とりあえず保護ケースなどを別途通販で揃えるまでW52Tを使うことにする。