蚊帳の外。

 14時頃まで年末進行のテレビを見ながら半分眠ったような状態で過ごしていた。
 妻は数十枚の年賀状を印刷しながら、ズレがどうの色調がどうのと独り言を続けていた。俺はいつも年賀状など年が明けてから準備していたので、まだ25日だというのにここまで必死に作業している妻の様子をまるで他人ごとのように眺めていた。するといよいよ妻も怒り出す。曰く、今回の年賀状は結婚のお祝いの礼状を兼ねているので元旦に届かなければ非礼であり、一人でも出し忘れなどあってはならないのだとか。ここで初めて、俺の実家からお祝いを頂いたリストファイルが妻のSkypeに送られていたことを知った。
 最初から俺など作業の員数に入っていないわけだ。これはこの10数年の俺の年賀状の様子を見ていた親のことを考えれば致し方ない。