FAKEAV再び。

 病院の外来に設置されたWEB用クライアントでウイルスバスターCorp.によってウイルス検出されたとのアラートが朝から夕方まで断続的に届く。
 TROJ.FAKEAVの亜種らしい。感染ファイル名でググると検出事例が大量に見つかるので誤検出ではないが、ウイルスバスターで検出可能になったパターンファイルのリリース日がこの9月2日とされているところを見ると、既に感染したものと思われた。
 アラート先はこちらの管理グループだけで病院側のシステム管理者である先輩には届かない。午前のうちに先輩に通報したがそれほど重要視しなかったようで、当該クライアント上でウイルスバスターの手動検索を実施して結果が出る前に午後休で帰宅したとのこと。
 FAKEAVはこちらでも復旧に意外と手間取った感染例があったのと、たまたま上層部で業務改善のため情報漏洩事故防止の取り組みを再確認することになったばかりで、早期に駆除すべく病院側の新人システム管理者Y君に連絡を取って駆除を依頼する。
 新人Y君曰く全くの素人なので分からないがとにかく頑張りますとのこと。当該クライアントを外来から回収して隔離することと、駆除に必要な手順と、ツールとして力強い味方Malwarebyte's AntiMalwareの最新バージョンとその使い方を指示する。困ったことに当該クライアントは明日も朝から使用するのでそれまでに復旧して欲しいと要望されているらしい。
 Windows起動後はある程度操作が可能ということで、感染したもののウイルスの完全な発動には至っていないらしい。それを幸いに、AntiMalwareのインストールを行い今夜は検索処理を実施してもらうことしてクライアントの隔離は明日の始業直前に解除するようY君に伝える。