他人のところの。

 その時点でとっくに定時は過ぎていた。Y君の上司である先輩が無用と判断しているウイルス駆除のために、こちらからの指示でY君を残業させるのはやや問題がある気がしたので、今日のところは検索処理が開始できたのを確認したら帰宅してほしいと伝えた。
 該当クライアントはシステム構成から見るとこちらが管理するネットワークのクライアントだが所有者・使用者は別組織で、そういった機材での事象発生時の対応主体が曖昧だったわけだ。これまでは現地のシステム管理者が当然のように保守していたが、もし対応方針が双方で異なった場合、その場で動ける担当者への指揮はどちらが執るべきなのだろう。