参加の目的。

 少し早めに義弟宅を離れた。湯涌温泉に行く途中で例のシールを入手しなければならないからだ。ブリットのナビでは追い切れないのでNEC TerrainのGoogleマップを使って市内のサークルKを5軒以上は周り、ようやく最後のシールを手に入れた。しかし愚かなことに、そのうちの1軒に対象商品が全て揃っているのを発見し、何と一式まとめ買いしてしまったのだ。タオルは都合3枚入手できるが、4つのおにぎりと1つの弁当をどうやって食い切るつもりなのか俺自身にも分からない。
 まぁ、必要な物は揃ったので会場に向かった。いつものように金沢大学の角間キャンパスにブリットを停めてシャトルバスで湯涌温泉へ。
 行列がスタートする20時前にタオルの交換を済ませておく。この交換券は総湯への入湯料金の割引チケットも兼ねているのだが、交換窓口のお姉さんは「割引チケットは必要ですか?」と聞いてきた。つまり不要なので捨てていく客がかなりいたということか。遠方から来たファンには温泉に浸かる時間はないかも知れないな。
 例年観客は増える一方で、今年も昨年同様に総湯前の広場は満員電車もかくやと思う程の混雑だった。マナー違反だろうが、宿の前の車止めを兼ねた花壇の上に登ってようやく見学している人たちがいた。割って入れる場所がないか探していると「登ります?」と場所を開けてくれた親切な男性がいた。同じバスに乗り合わせていた人で、この人のおかげでどうにか会場を見渡せた。
 例によって金沢市長の挨拶は手短でまた来年の祭りの実施も公約されたものの、会場からの反応は今ひとつ盛り上がりに欠けた感じだった。




 行列の中に、どうも出演声優が何人か混じっていたような気がした。俺以外に気付いた人が何人かいたが皆気付かぬふりをしたようだ。
 
 秋の夜の湯涌は冷え込みが厳しい。ジャケットを着込んでいるが寒さに震える。大して写真も撮らずに早めに引き上げた。
 
 いろいろと深夜に寄り道もして、義弟宅に着いたのは0時過ぎ。
 妻にも義母にも怒られた。まぁ、そうだろうな。