仕事納め。

 年明け早々に着手したい仕事に必要な契約書を送ってこない業者の営業担当者にクレームのメールとTEL。自分も仕事が速いわけじゃないが、デスクワークに重心が移ってくると困ることが多々ある。内心申し訳ないと思いながらも立場上言わないわけにはいかない。
 同じ仕事を発注するネットワーク業者の女性技術担当者と工事日程について打ち合わせ。以前は簡単な工事だから日程は早めに設定できると説明していたのが、気がつけば回線仕様があまり実績のないものなので調整に日数がかかると言い出す。それでは困ると答えるが、どこまで守られるのやら。
 打ち合わせが終わると、俺の前の職場が発注した新規回線の開設業務について「必要性が分からない」「既存回線を流用すればいいのに」と愚痴をこぼし始めた。仕方なく聞いているが、内容からしてセキュリティ上他用途に転用禁止の回線しかないところに新たに回線を開設したいという依頼らしいのだが、専門家なのに客の要求仕様を全く考慮しない話ぶりである。
 要は施工個所の打ち合わせが行われておらず下調べが面倒だという話だった。以前自分が担当していた際は、短工期を期待して建物の弱電図など集めて提供していたのだが、現在の担当者であるI君はそういうことは業者自身の責任で行うこととして業者が指定する工事依頼書を送るだけにしているらしい。実際のところは今の担当者のやり方で必要十分であり何も問題はないのだが、結局彼女はこれまでと同じように便宜を図ってもらえるよう俺に仲介してほしいというのだった。前任者から横やりを入れられることほど面倒なこともない。丁重にお断りし、I君には彼女の業務進捗に注意するようメールを送っておく。
 数日前、あるシステムでエラーが出るとY君から報告を受けていた。稼働ログ保存用のディスク容量が不足していることを示す内容だったが、電子カルテ本体とは無関係なシステムで致命的なものではないと判断し、余裕があったら点検に来てくれと保守業者に依頼してあった。今日になって女性担当者がやってきたのだが、同伴してきた上司は10年近く前に付き合いのあった営業担当者だった。自分の前任者の頃からの付き合いだったが一旦県外に出向していて、最近になって課長に昇進して戻ってきたのだという。こちらも結婚して姓が変わったところで、改めて名刺交換。
 さてディスク容量不足の原因はというと、なんと電子カルテ用バックアップストレージの容量不足であった。問題のシステムはログ保存先として電子カルテ用ストレージを共有しており、その空き容量が15%を割り込んでいたのだった。電子カルテ側ではそんな警告など全く表示していなかったので慌てて電子カルテチームに連絡する。電子カルテはこの12ヶ月で完全停止を含む大きな障害が何度も発生しており、またシステム状態の把握も満足に行われていないようであまり信頼できるようなものではない。何のための保守料金なのだ…。
 夕方遅く、診療記録の責任者であるSさんから大目玉を食らう。医師による労災患者の診療記録を読み誤って労災申請に必要な書面の記載でトラブルが続出したため、記載の重要性とその取り扱いについて案をいくつか考え、その組み立て過程を医事職員向けにグループウェア上で公開していた。ところがつい先日実際に外来で派遣職員の方から質問されて書面の取り扱いを指示したところ、それを診療記録に記載しなかったために矛盾ができてしまったのだ。Sさんの言う通りで平身低頭謝るしかない。
 昨年は異動していった先輩が担当していた労災事務だが、当時からトラブル続きで労働基準監督署からも事務処理について指摘を受け続けていた。今年は改善していきたかったのだが、最後に身内から怒られるとは。