ビデオカード。

 ウチの広報担当者が使うIndesign用のデスクトップPCだが、珍しく確保できた広報用予算でNANAOの高性能モニタを購入したところ現在のビデオカードではY軸の出力が足りず、モニタのオートエクスパンドで横方向に間延びした画が表示されてしまうという。
 当該PCは本来はDBサーバにも使用することを前提に導入したもので、最初から唯一の弱点がビデオカードだった。そんなものをDTPに供するなという声が聞こえてきそうだが予算がなければマウス一つ買えないのが組織というものだ。
 広報ではその後も予算はつかず、システム管理部門側の予算でビデオカードを購入してあげることに。
 選定はこちらに任せてもらい、現在使用中のGeforce FX5200カードからの移行がなるべく容易になるように同じGeForceシリーズでより新しいGTS450搭載製品を決定し購入。デュアルモニタ対応、VGA15ピン&DVI-D&HDMI搭載でロープロファイル対応パネル付き6,000円台。
 ところが、数日の後到着したビデオカードをPCに取り付けする際に問題が発覚した。当該デスクトップPCは省スペース型で拡張カードスロットはハーフサイズPCIが2本とロープロファイルPCIeが1本。ビデオカードのパネルをロープロファイル対応のものに取り替えると、何とVGAコネクタだけ本体直結パネルから省かれて別のロープロファイルサイズのスロットに取り付けることになるのだ。止む無く空いたPCIスロットから固定せずにコネクタだけ出そうとしたが、ビデオカードからVGAコネクタへのケーブル長が僅か4cmほどで隣接したPCIスロットにすらとても届かない。
 その日は忙しくそれ以上考える余裕がなく放置。
 今日になって改めて筐体を開けてVGAコネクタの取り回しを考えていたが、よく見てみるとPCIeスロットのすぐ上に9ピンのシリアルコネクタがあるではないか。どうせシリアルなど使わないのだからここからVGAコネクタを出してしまえ。

 素晴らしいことにシリアル9ピンコネクタとVGA15ピンコネクタは幅が同じでそのまま入れ替えができた。PC黎明期にアナログVGAコネクタとシリアルコネクタを設計した技術者に感謝する。
 その後、ドライバのインストール後にデュアルディスプレイにできない問題にぶつかったが、ドライバ以外に専用ユーティリティソフトを追加して解決。