猫飼いたいぜ。まぁ実家に行けば犬も猫もいるんだがな。

 動物写真家として有名な岩合光昭の写真展を見るべく県都へ。
 今回の写真展のテーマは「猫」。
 アパート暮らしで失われた猫分を補給するためには絶対に欠かせないイベントであった。
 数日早めに行けば岩合さん本人のトーク&サイン会もあったそうだが間に合わず。
 会場内はどっからどう見てもこいつら間違いなく猫飼ってるか猫マニアに違いないという、ある意味でヲタ臭とよく似た何かを漂わせる連中が様々な猫の表情の合間を徘徊する異次元空間であった。
 猫というのは撮るのが難しい。
 犬ならレンズを向けられると、こちらの表情から「こいつは何かをさせたがっている」という意図を読み取って、じっと動かず実に撮り易い。
 ところが猫ときたら、なついてきたところを撮ろうとしても、はたまたエサで釣っておびき寄せても、まったく動きを止めるということがない。顔を寄せてきたかと思えばそっぽを向き、ひたすらあちらをウロウロこちらをウロウロとして撮り難いことこの上ない(室内撮りなら難易度は最強レベル)
 しかしこの人はさすがプロ。むしろ猫の動きを殺さずにきちんと捉えていてどの作品にも「あるあるww」と吹き出すような様々なポーズばかり。
 会場出口の猫グッズ販売コーナーに今回の展覧作品が収録された写真集があったので購入。うまい具合にサイン済みのものが残っていて、どうせならこちらをどうぞと勧められてありがたく頂戴する。
 この写真展はもちろん有料なのだが、家で飼ってる猫の写真を持ち込むと1匹1人相当で無料にしてもらえるのだ。というわけで印刷しておいた実家のモギの写真を提出。その写真は、会場入り口前のパネルに他の来場者が持ち込んだ写真とともに掲出された。
 居並ぶブランド志向の血統書付き間違いなし、おそらく飼い主がいささかの自己顕示欲とともに持ってきたと思われる高そうな猫たちがずらりと並ぶ。

 だが一つだけ確かに言える事がある。
 それは…。
 どうみたってウチのモギが一番かわいいに決まっているという事実であろう。