誰が責任者だよ。

 小中学校で昨年より耐震改修工事が進められている。
 工事進捗の都合で各校内のPCルーム内の機材を工事の影響がない別室へ一時退避し、退避先でも授業ができるように学習用LANや校務用LANを退避先でも仮設しなければならない。
 作業自体は、もちろん改修工事を受託した業者が工事の一部として責任を持って行うことになる…はずだが、実際のところはこの田舎でLAN設備まで包括して面倒を見られる工事業者があるわけがない。弱電事業者に孫請けに出しても、各LANの配線状況を調べたりせず現地合わせでネットワーク機材を異動してしまい、結局復元ができなくなる場合がほとんどだ。
 今日もそうやって受託業者が責任を放棄してしまった学校へ出向くよう依頼を受けて、学校にアポを取ってお邪魔することになった。もちろんボスはお怒りで、それも尤もな話である。教育委員会と受託業者が契約書面で取り交わした施工責任が無視された結果を、なぜ我々が尻拭いしなければいかんのか、というわけだ。そのボスの怒りをなだめながら出かけざるを得ない自分。なぜ他人の無責任のために、俺が身内と言い争うのだ。
 LANの復元は、同じ現場に入っていた弱電業者が自分たちの貴重な工期を一日潰して作業させられたようで、ほぼ正確に行われていた。軽微な誤りをこちらで訂正しただけで完了。
 機材の移設を行った業者の作業員によるFODで起動しなくなったPCが複数見つかった。もちろん業者は着手前に正常稼動していたかどうかを学校側が確認していないことを盾に自分たちの責任だとは認めない様子。
 こちらは依頼されたLAN周辺の正常動作だけは確認できたので、18時前に現場撤収。