そして地雷原へ。

 問題のHDDに換装する前に使っていたWindows2000起動可能な古いHDDがまだ残っているのを思い出した。あれを障害HDDの救出用環境として使えばいい。
 換装して5ヶ月ほど経ち、旧HDDと障害HDDのWindows2000の間ではSATAインタフェースボートやいくつかアプリケーションをインストールしているので若干環境は変わってしまっている。同じようにインストール作業を繰り返せば空容量が少ないもののほぼ同一の環境を復元できる。しかしSATAインタフェースとSATAリムーバブルケースのセットアップにかなり苦心したのと、具体的にインストールしたアプリケーションがどれだったか記憶が曖昧なので…といろいろ言い訳を言い出せば限がないが、面倒くさかったので障害HDDを何とか復旧する方向で行こうと考えた。
 で、こんな時に避けなければいけないと分かっている地雷を踏んでしまった。当然ながら旧HDDにも、障害HDDにも、Windows2000が起動できるアクティブパーティションがある。それを同じIDEのマスタとスレーブとして繋いでしまったのだ。
 一応Windows2000は起動した。パーティションが3つあるHDDを2つ接続しているから、起動HDD、つまり旧環境HDDのドライブC:、D:、E:、ついで障害HDDのドライブC:はそれ以降のドライブレターでF:、次のドライブはG:、という風に見えている(これ以外に、IDEセカンダリチャネルにもう一つHDDを接続しドライブV:としている)。ここで私は当然、マスタ側にある旧環境のHDDから起動したものでドライブC:は旧環境HDDのC:と思い込んでいたのだが、実はこれはスレーブ側の障害HDDにあるドライブC:からの起動だった。マスタ側旧HDDのドライブC:の方がドライブレターが変わってF:に割り当てられ、残りのドライブは当初の予想通りの割り当てになっていたのだ。基本区画と拡張区画が混在したHDDを複数取り扱う際の、DOSの頃からの常識だったがすっかり失念してしまっていた。
 直後にスワップファイルの容量が不足しているので拡張せよとエラーが表示された。このエラーも昔遭遇した事がある。レジストリに書かれたスワップファイル容量と実際のスワップファイルのサイズが異なる場合に発生し、対応に失敗するとやはりWindowsの再インストールになってしまう。
 主PCでは実際にドライブF:にもスワップファイルがあったので、私は現在起動しているWindowsがドライブC:以外のスワップファイル設定の不一致を検出してエラーを吐いたのだと思った。そのまま何の躊躇もなく、マイコンピュータからスワップファイルを一旦全て0MBにして、どのHDDで起動してもドライブレターに変動がないドライブV:だけにスワップファイルを設定した。
 次に障害HDDを取り外して旧HDDだけで起動を試みたが、スワップファイル情報にトドメを刺されたWindowsは今度こそ起動しなくなってしまった(スワップファイルサイズ警告とログイン再試行の繰り返し)。
 最悪だ…。復旧の足がかりを失った…。