小松基地。

 昨夜は義弟夫婦宅に宿泊させてもらった。妻も義母も全く遠慮なしなのであるが、こんなに頻繁に押しかけていて義弟夫婦の迷惑にならないか少しは考えないのだろうか…。姪は来客が楽しみのようだが、仕事で多忙な義弟に申し訳ない。何かお礼やお詫びを考えなければ。
 
 今日は俺一人である。何と気軽で身軽な時間だろうか。
 朝7時前に義弟宅を抜け出してブリットを小松基地へ向けて走らせた。しかしそれでも会場入りは遅い方で、工業団地の空き地に設けられた臨時駐車場は既に見学客が乗りつけた車で半分以上埋まっていた。例年観客は増えていくのだが、見渡す限り車・車である。
 今年はシャトルバスを降りた先に手荷物検査のゲートが開設されていて、そこを通らないと入場できなくなっていた。以前は小松空港側の裏口からも入場が認められていたはずだが、今年は歩行者用の正門とシャトルバス専用の出入り口の2箇所だけが開かれていた。また、これは今回初めて気が付いたのだが中央エプロン前の主会場エリアと別に、脚立や三脚持参でカメラを持ち込んだ見学客向けのエリアが設定されていた。これは以前からあったのもかも知れないが、ありがたい。




 いつものようにブルーインパルスの展示飛行まで見学し終わったが、場内展示はほとんど見学できなかった。昨年以上に会場の混雑がひどく、一旦エプロン最前列まで進んでしまうとそこから移動することが難しくなってしまったためだ。(しかもせっかく持って来ていた150-600mmを振り回すのも躊躇われるほど最前列も身動きが取れなかった)
 ただ、一般の客はBIの展示飛行が終われば一斉に帰り支度を始めるので、そこまで我慢して駆け足で展示を回ればいい。今年はRF-4EJの帰投準備から離陸までを間近で全て見ることができた。そういえばこれまではRF-4Eの展示ばかりで、RF-4EJを見たのは初めてだったかも知れない…。
 そのまま各種ヘリの展示エリアに移動すると、今度はAH-1JとAH-64Dの帰投準備が始まった。
 今回、150-600mm以外に6D用のオプションとして外付けのステレオマイクも持参したのだが、当然のことながら600mm級の望遠レンズを付けて一眼レフの背面モニタで動画撮影など全く実用に堪えない。そこで同じく持参していたビデオカメラHCV320Mで離陸までの模様を撮影してみた。後で再生してみると強過ぎる音圧にマイクが負けてしまっていたし、またスチル撮影の度に動画撮影を停めていたのでどちらも中途半端な撮影になってしまった。撮るならスチルか動画どちらかに集中すべきだった。
 間もなくエンジンが始動し間もなく離陸かという頃に、隊員によって規制線が徐々に押し出され、残っていた見学客がまとめてエプロンから排除されたが、最後まで規制線にへばりついて撮影を続けていた数人の中に、当然のように俺も混じっていたのだった。