年上のおねえさんたち。

 前病院出身の先輩達と食事会。当日欠席者が出たため、その場に居合わせた別の元病院職員を誘って市外の中華料理屋へ。
 女性3人対俺1人と聞けば楽しそうだと思われるかもしれないが、揃って怖い人ばかりなので隅っこで小さくなる俺。
 ビールをかっ喰らいながらおしゃべりしているのを横で聞いていると、どうも何年か前に入った若手にとんでもないセクハラ常習者がいるらしい。
 普段は大人しく人畜無害を装っているがアルコールが入ると豹変し、男の同僚相手にはケンカを吹っかけ、女と見れば店の人だろうが同僚だろうが抱きついて離さず出入り禁止にされた店も数多いとか。かつては上司に手を上げて周囲に羽交い締めにされたこともあったらしい。どうやら本人には自覚があるらしく、翌日に先輩に注意でもされようものなら、その場こそは大人しく従うものの次の宴席では絡みまくって大変だそう。
 そのせいで今の職場でも嫌われており、来年には異動が確実視されている…。
 自分も家系的に酒が弱く、昔何度か失敗した苦い経験があるので人前では絶対に酒を飲まないと決めている。まぁ、友達と一緒の時は別だが、それでも長年の禁忌の結果アルコールを体が受け付けなくなり、全く飲めたものではない。
 酔って我慢のタガを引きちぎってしまうくらいなら、普段から緩めておけばバランスが取れていいのになぁ、と思った。
 しかし今回の3人はむしろ自分たちがセクハラしまくっているのに何とも思っていない。
 「ちょっと!gungunmeteo!アンタマジでチ○○○付いてんの!!」
 「見せろこの野郎!!!」
 「見せて減るもんでもないんですから〜」
 「大きさこんくらい????(割り箸を指さして)」
 『…いつも旦那さん相手にそんな話ばっかりしてるんですか?皆さん』
 「するワケないじゃないバカじゃないのアンタ」
 『旦那さんの好きなだけ触ってりゃいいじゃないですか』
 「ふざけんじゃないわよあんなキタナイもん子供産んでから触ったこともないわよ!!!」
 「アンタの旦那ってどんくらいなん?」
 「えー、パンツの脇から出てるくらい」
 「それって大きいん?」
 『いやそこで俺を見ないでよ』('A`)