ソースカツ丼。

 先週末、久しぶりにブリットで長躯福井市まで進出。福井駅周辺を散策してきた。
 ちょうど再開発の最中なのか、空き地を囲む安全柵と、その隙間から覗く古ぼけた昭和の雰囲気漂うビル群、それを一気に侵食しつつあるモダンなビル群、それらの足元を縦横無尽に走り回るアーケード街…個人的になかなか面白い場所だ。
 特に目標はなかったのだが、夜遅くに連れと徘徊していると、片町という風俗街の真ん中に「ヨーロッパ軒」なる店を発見。確かソースカツ丼発祥の店として有名なはず。
 翌日は単独行動だったので、昼食をソースカツ丼と定めて12時ちょうどにヨーロッパ軒へ突入した。
 
 時間が時間だけに、観光客らしい人々で店内は満席。自分はお一人様だったにもかかわらず、込み合う直前に滑り込んだため着席に成功した。ただし2階席。
 メニューは他にもあるのだが、もちろんソースカツ丼定食を注文。
 3分ほどでこいつが出現した。

 うーん。カラッと揚がってうまそうな。
 箸をつける前にはてなフォトにでも載せようと思い、持っていたRDC-i500でこっそり写真を撮っていると、隣の席の家族連れのお父さんがそれを見つけて「お!俺も撮らなきゃ!」と言い出した。撮るのはいいんだが、立ち上がってテーブル全体を収めようとしたりフラッシュ焚いたりと、どうも他のお客さんが食事中だってことを忘れているらしい。私も同じように見られそうだったのでRDC-i500はしまいこんだ。
 さて、食べてみると…。
 豚カツというよりは厚切りのハムカツと言った方が正しい。もちろん味は豚カツだが、カツが普通の豚カツの半分ほどの厚みしかない。このせいか肉より衣のボリューム感が大きい。だけど歯ざわりはさっくりしていて食べやすかった。
 この豚カツにはしっかりとウスターソースの下味がつけてある。これで十分…自分には少し味が濃いくらいだったのだが、どうもさらにソース分を要求する客が少なくないようで、定食にはカツの二度付け用ソースの小皿がついている。
 カツの下のご飯にも無論ソースが振りかけられている。
 これでもか。これでもかウスターソース。これでもお前はまだ不満か。まだ何を主張しようというのかウスターソースよ。
 
 このソースカツ丼を食べていると、休日の午後、昼食を作るのが面倒で、近所のスーパーの惣菜コーナーから買ってきた豚カツ(アジのフライでも、野菜コロッケでも可)を、電子レンジで暖めなおすのも面倒になり、浅い皿に入れて上から浸るほどのソースをかけて、昨日の残りのちょっと硬くなったご飯と一緒にかじっている瞬間を思い出してしまう。
 そうだ。懐かしい味なのだ。間違いなく。
 
 玄関先で着席待ちの観光客がたむろしているのが見えたので、あまり長居せず30分程で退出。
 
 出発予定までまだ半日あったので、西武の近くにあった映画館でターミネーター4を観ようと思ってチケットを買った。13:00上映開始で今は5分前だから間に合った…と思いきや、この映画館はチケット売り場と各スクリーンがそれぞれ全く別々の建物に間借りしているらしく、チケットを買ってすぐ奥に進もうとする私を窓口のおねーさんが引き止めて「4番スクリーンは○○ビルですよ!」と言うではないか。
 地元の人間ではないのでビル名を聞いてもどこなのかさっぱり分からない。抽象化され過ぎた地図を突きつけられ、目的のビルはここだとペンで印をつけられた。困ったことに同じような高さのビルが密集している地区で区別がつかない。とにかく窓口を飛び出してきっちり5分走り続け、定刻にどうにかスクリーンのあるビルへ飛び込んだ。
 映画の内容は…まぁ控えておくが、どうしてこうなった?ヽ( ^ω^ )7