入院患者。

 ウチの猫のうち末っ子のモギが入院していたらしい。一週間ほど顔を見なかったが、私も帰宅が遅い毎日で特に気にとめていなかった。
 今日退院してきたそうで、何だか痩せて弱々しい。聞くと両脇に脂肪の塊ができて少しずつ大きくなっていたので、腫瘍に発展する前に手術で取り除いたそうだ。
 幸いにして私の顔は覚えていたのかヨロヨロと擦り寄ってくるが、切開された部分はまだ抜糸前で痛むらしい。突然無言でぶるぶる震えながらカーペットに爪とぎを始めるのは激痛に悶えている瞬間なのだと思われる。
 とりあえず外へ脱走を試みるのは止めてしばらく養生しとけ。