HDDクラッシュ!クラッシュ!

 また端末がぶっ壊れた。割と新しい機種だったが、HDDが末期の音を立てている。
 先任士官D君が現地から回収する際に見た目から判断して「まー、大丈夫っしょ」と安請け合いしてきたらしいが、この兇音を聞いて我々は観念した。
 D君がドライバーを握りしめ、極めてかすかな可能性を求めてHDDを取り出し別PCからの吸出しを試みるがどの接続でも応答なし。
 D君が席を外している間に、その端末のユーザーからTEL。
 『あのー、いつ頃直るんでしょうか?』
 「…データ保存しているHDDという部品がもうダメみたいですね。他にデータのコピーとかないですか?」
 『え…?いや、分かりました(ガッチャン』
 おいおい。別に俺が壊したわけじゃないだろ。何だってんだ。
 と思っていたら、そのユーザーのところへ行っていた上司が戻ってきて一言。
 『何か、D君が治すって保証して持って行ったマシンをお前がぶっ壊したって連中が騒いでたぞ』
 
 ΩΩ Ω<ナ、ナンダッテー!!
 
 とんでもない濡れ衣だなオイ…。つーか何でそうなるんだよ…。
 いや、その課はこないだのデータ抽出作業で詰めの甘い仕様書持ってきて逆ギレしたあのオッサンがいる課だからな。
 何か碌でもないこと吹き込んでやがるに違いないィ(妄想爆発中