CATV加入。

 CATVへの加入がどうにか終り視聴できるようになった。工事は1回で完了できず、一週間ほどは受信不良と再工事の繰り返しだった。妹にウチのTV構成を教えて対応させていたが、当人にも観たい番組があったようで業者とうまく調整していた。
 加入とそれに伴う工事により、残念ながらアナログBSが使えなくなった。私としてはデジタル放送に付き物のCPRMを回避するためアナログBSは残しておきたかったが、業者によるとCATV引き込み線以降に取り付けた、CATV会社が無償配布しているブースタがデジタル専用品のため難しいとの説明だった。
 CATVに加入する事で、県内の各放送局が域内に中継局を設置しなくても(設置しない見込みであるが)安定して地上デジタル放送を視聴できる。それ以外にもCATV局がC2!スカパーを含むCSデジタルチャンネルも再送信しているので、別途スカパーへの契約をせずともいいというメリットがあった。もちろんSTBをレンタルしなければならないが…。
 実は仕事の都合上、先だって総務省と県内各放送局が主催する説明会に出席した。総務省(総合通信整備局)と各放送局の考えはひどいもので、独自にCATVを導入した自治体では中継局は積極的に置かないかもしれない、アナログもデジタルも視聴できない世帯はアナログだけ視聴できない世帯より増加する、難視聴世帯向けに全国一律のデジタル番組を衛星放送するが、移行期間のみ…というありさま。
 自治体側は私と違って以前から引き続き関わってきた担当者ばかりのようで、災害時の情報入手手段としての放送電波はCATVで代替できないこと、移行期間のデジタル衛星放送ではローカル番組が提供できないことを挙げてとにかくアナログ放送と同等以上の中継局配置を要求していた。放送局側は経営的判断が必要と繰り返すだけで、情ないことに総務省すら放送局サイドの態度を見せており、説明会は最後まで殺伐とした空気が流れていた。
 当市では結局CATV化する道を選んだわけだが、実は先んじてケーブル基幹路線で起きた住宅火災で架線が巻き添えを食って焼失し、そこから末端までの放送が完全途絶、復旧に数日かかった事例があった。明らかに公共の情報提供手段、防災情報の経路としては脆弱であることを証明している。