世間様ではゴールデンウィークなるものが。

gungunmeteo2006-04-29

 ゴールデンウィーク突入だ。
 私の職場にはもともと連休というのが一年を通して存在しないので、GWも毎年指をくわえて眺めているだけ。
 しかしそれはあまりにもったいない。でカレンダーを見ると、最初の土日だけは休みになる。これだ!
 以前の職場ではきちんと連休があったので、よく学生時代の友達と車で何日もかけて旅行へ行ったものだがここ何年かは県内へのドライブで済ませている。今年は1泊2日で行ける所でいいから行ってみよう!と決意。
 さてどこへ行こうかと考える。先だって「男たちの大和」一緒に観たN氏と呉の大和ミュージアムか大和セットを見学に行こうという話をしていた。セットの方はもう閉幕が近いので行くなら今しかない。
 でN氏の反応はというと「いや、全然行きたくねぇ」と実に冷淡。なんだよお前テレビの上にウォーターラインシリーズの大和飾ってんのに何だその返事。まぁカレンダーどおりの連休がある彼と2日だけの私とでは日程の余裕が違いすぎ、私の予定に合わせるのが無茶というか、ムダに強行軍になってしまうし、セットは評判があまりよくないので気が進まないのは理解できる。
 私の方も足はどうするのか、宿の手配はなどと特に何も具体的に決めないまま、とうとう金曜日の夜を迎えてしまった。
 金曜は2400まで残業することになり、これから出発ってのも大変だしな…と行く気が失せかかる。と、帰り際にK隆からTELが入ったので同行を打診。しかしK隆は私と同じで連休がなく断念。
 ブリットのナビで尾道までの行程をセット&所要時間を検討していたが、片道600km、12時間というかなり無茶な行程と算出された。ただしこれは標準設定の走行速度での計算だったので、私の普段の走行速度で換算するとおおよそ6〜7時間と見積もれる。早朝出発すれば午後の早くに会場入りできる感じだな。
 自分ひとりだと、多分明日なんて起きたら10時頃、今から出発しても目的地に着いたら夜だしな〜とか言って結局自分の部屋でだらだら寝ているような気がしたのだが、そん時はそん時だ。
 で、翌土曜日の朝。すばらしいことに6時頃に目が覚めた。そしてさらにすばらしいことにやる気が失せてない!
 早速バッグに着替えを詰めてブリットに放り込み、出発…しようと思ったが何と現金がサイフにない。先週上司へご祝儀を出したのが中身の最後だったか。これはうかつ。
 道中のATMで下ろそうかと思ったが、よく考えたら職場の個人の隠し金庫に去年の職場の慰安旅行キャンセル分の払い戻し積立金があったことを思い出し、職場に立ち寄って少し遅くなったが0830出発。
 連休に入って間もないせいかどこも渋滞などなくスムーズに流れる。米原を突破し名神を南下。神戸に入るまで天候も快晴で、ムーンルーフを全開にして実に快適なクルージングを楽しむ。本当にナビって便利だね。方向オンチで地理もうとい私でも指示どおり走るだけでいいんだから。
 途中でブリットの総走行距離が1万kmに到達したためODOメータを記念撮影。
 初めは快調だった。さすがブリット、カリーナEDと違い高速走行を続けてもあまり疲れを感じない。サービスエリアに全く立ち寄らないまま岡山県まで進入。しかしこのあたりからドライブに飽きを感じ始める。ずっと高速の上なので景色も単調だし、あんまり観光と言う雰囲気じゃないしね。
 しかもこの時点で既に出発から4時間以上経過してしまい、さらに小雨がぱらついてきた。吉備SAを通過する時点でもう14時を過ぎていたので、このままだと会場につくのは16時頃になりそうだ。なんか入場受付は終りです…とか言われたら泣きそうだ。急に決めた事だから宿もないし。
 山陽自動車道を爆走しそのままノンストップで広島へ突入。慌てふためきながら尾道大橋を渡り、1610にようやくセット設置場所である旧日立造船跡に到着。
 初めは駐車場がないと思っていたので、会場から数百m離れた所にあるショッピングセンターに駐車して歩こうと思ったのだが、しっかり警備員が見張っている。くそ…一旦会場まで様子見に行ってみるか?というわけでそのまま造船所前に行くと、ちゃんと駐車場が用意してあった。有料だけどね。
 そこから会場までシャトルバスが出ているので乗れと言われた。バス?だって、この造船所ドッグの屋根の向こうにもう見えてるのにバスに乗るのか?と怪訝に思ったが、実際にほんの100mほどを走ってから広大なドッグ跡地を素人が練り歩くのは危険なのだと気が付いた。もうドッグ屋根とか穴あいてるし。
 というわけで、遂に順路入り口へ。真っ先に艦首へのステージに案内される。そうあの軍艦記章の菊紋の。実際見てみるとかなり大きい。舞鶴なんかで現代の護衛艦を見ると、もちろん艦首の形状も違うがスケール感が小さくてまるで漁船じゃないかと思うことがある(DDHですら)
 カメラ持参の客にスタッフがレリーズ代打のサービスをしてた。このスタッフの皆さん、レリーズ計るのに「いきますよー!1、2、3、はい、ヤマト(はぁと)」とかましてくれてワロタ。
 ここまでは無料。実際に乗艦?するためのチケットを買い、タラップを登って乗艦。
 前部甲板は板張りで、とにかく広い!ちょっとした学校の体育館ほどある。小さい頃、自分で作ったウォーターラインシリーズを机の上に並べて「八八艦隊!」とかやってましたがw、それに自分が乗れたらって妄想しませんでした?今リアルでやってるww!すげーwww
 このセットは大和の艦上構造物の基礎のあたりから艦首までのおおよそ6〜7割までで、艦上構造物は広角砲座群の高さまで、左舷側だけ再現してある。一番・二番砲塔もあるにはあるけど、一番砲塔は砲身がない。二番砲塔は砲身も揃ってるけど…目視での推定だけど口径は46cmには足りない気がする。そういうわけで完全に作ってあるのは前部副砲塔だけのようだ。
 艦首端まで行き、構造物を振り返る。スゲー大きさ。他の客達が小人のようだ。レンズを手持ちの28-300mmと18-200mmのどちらにしようか迷ったけど、ゆがみがあるけど18-200mmにしといてよかった。全景撮ろうと思っても入らないもん。
 劇中でさんざん打ちまくってた3連装機銃のセットも展示されている。よーくみるとやっぱりセットに過ぎず、鉄パイプと板材をうまく組み合わせて作ったマガイモノだ。当然だけど…。劇中でもチャチさに泣けたけど、こうして実物を見てもやはりチャチだった。ハリウッド映画みたいに実際の銃砲を調達できないので仕方ないけどさ。
 銃座の周囲が不自然に茶色く汚れている。しばらく考えて、撮影の時にぶちまけた血の代わりの塗料なのだと気付いた。そっか、まぁ撮影終わったって洗う必要もないしな。
 二番砲塔の下へ回り込む。実物より細いがなかなかの威圧感があった。砲塔自体のスケールは正確なのか?
 ここは特に立ち入り禁止にもなっていないので触ってみた(ホントはいかんが)あれ?これベニヤじゃん。遠目に見ると金属製にしか見えないのに…。本当によく作ってある。装甲板同士の溶接跡も再現してある。化粧板同士の隙間に埋めたパテをわざと波打たせていかにも溶接っぽく見せてある。
 アラはあるけど、迫力は十分だ。楼閣真下の基部は近づけないが、ホンモノ同然の重厚感がすごい。これでもし艦橋が望楼まで完全再現されていたらどんなにすごかっただろう。
 そのまま歩き続けて左舷の対空火砲群の真下に出る。防盾付きの対空機銃座もよく作りこんである。ただ、素材が薄い木材で作ってあったのか、スリットのシャッターが風雨に晒されて腐ってゆがんでしまっていた。
 構造物にはハッチがあって出入りできる感じ。楼閣の中にはセットはないだろうけど、もし入れたら楽しかっただろうな。
 セット隣の空きドッグのゲート上を歩き、昔のドッグ作業員向けの食堂だったらしいみやげ物屋に入る。
 2階は撮影用小道具の展示もされていて、舞台になった厨房も再現されていた。やはり海軍さんのカレーが置いてある。知人用にお土産を買い込み撤退。