夜の護衛艦。

 この3連休に入ってから体調を崩していた。最初に妻が風邪を引き、それが自分に移ったのだ。熱はあまり出ないが鼻水が止まらない。
 1日目は眠って過ごし、2日目は溜まっている仕事を片づけに出勤したが、3日目もどうやら休んでいた方がよさそうだと午前中は眠っていた。
 先に妻が回復し、退屈している姪からの誘いで義実家へ。
 俺は暑さで正午前に目が覚めてしまい、しばらくアパートで呆然と座り込んでいた。熱を測って見ると平熱に戻っていて咳もない。これからどうしようかと頭をかくと随分髪が伸びていることに気がつく。
 このまま寝ていても時間がもったいないので、散髪と、届いたばかりのS100の試写と専用ケースなどオプションを買おうと県都へ向かった。
 旧有料道路の内灘付近を走っていると、右手の洋上に護衛艦が航行しているのを見つけた。強いウェーキを引いていてかなり速度を上げているのが分かる。
 今日は海の日ということで、DE-233「ちくま」が金沢港を訪問して体験航海の真っ最中なのだ。これも実は地連のKさんから乗船チケットの手配を持ちかけられていて、妻と義妹と姪に時間があったら行ってくればどうかと話していた。直前になって妻が風邪を引いてしまい、残念ながら遠慮させていただいたものだ。
 着いて真っ先に床屋へ行こうと考えていた。むしろ床屋へ行くために出かけたようなものだったのだが、着いてみるといつもの店は休みだった。そうだ今日は月曜で定休ではないか。次の休みは2週間先。頑張って昨日出掛ければよかったか…。
 第二目標のS100の専用ケースを探して市内の家電店をほぼ全て回ってみた。意外なことにヤマダ電機100満ボルト、はてはカメラのキタムラにも見当たらず、一番無さそうだと思っていたケーズデンキにのみたった1つだけ在庫があった。安い中国製のパチモノがあるだろうと甘く見ていたが全く見つからなかった。
 この純正ケースは本皮で素晴らしい手触りだが、いわゆるボトムケースだけのもので予備バッテリやメディアを入れるポケットなど付いていないのに4,500円。あまりの高さにまた熱が出そうになる。まぁこれがあれば首から下げていられるので落としたりすることはなくなるだろうが…。
 買い物が終わった所で20時を回っていた。N氏から所在確認のメールが届いていたが、彼のアパートには立ち寄らずに帰宅すると返信。
 一応金沢港に寄ってみると、まだちくまが停泊中だった。これはS100の試写におあつらえ向きではないか、と早速三脚を抱えて撮影に向かった。
 乗組員が三々五々上陸していく中、そっと三脚を立てて撮影する。
 いつも思うのだが、こうしているとタラップ上で警備中の隊員からの視線が痛い。撮影するときにはやはり声掛けしておくのがマナーなのだろうか。
 S100は普通にAv/Tvモードの他、マニュアルフォーカスも備えており一眼レフ機と同等の操作感でとても撮影しやすい。ボタン操作やモード切り替えへの反応が遅い場合があったが支障はない。Mモード・Avモードで露光が数秒以上になる場合、ISO感度の手動指定ができなかった。シャッター開放は15秒までなので夜景や星空の撮影ではISO感度が上げられたらよかった。

 比較のためにDMC-FT2でも撮影。強い光源の周囲にハローが入っている。エアコンを効かせた車内に放置していたためにレンズ前フィルタが結露したのかもしれない。

 それにしても使えるぜS100。やはり妻が使い終わったら自分のサブ機にしてしまおう。