1941。

 正月休みは今日で終了。
 午後から県都のN氏宅に向かい、N氏と共に改めて山本五十六を観る。
 前回は気が付かなかったが、場内の年齢層が極めて高く、我々二人が最も若い部類に入る。
 映画自体は邦画にしてはCGの出来を始め良い出来だったが、他の客に気を取られて集中して観ることができなかった。
 正面にいた我々と同年代かもう少し若い男性グループは、それぞれ別々の携帯ゲーム機で上映開始までひたすら遊び続ける。上映中にわざわざ高輝度の携帯画面を開いて時刻を見る。
 左隣の老夫婦は、奥さんがいびきをかいて寝始めた。ご主人が奥さんを小突いて起こすと、奥さんは慌てて「ああ観てる!起きてる!」と普通に叫ぶ。
 後ろのおばちゃんたちは売店で買ったナチョスをバリバリと音を立てて食べ続ける。
 右端にいた車椅子のご老人…恐らく、この館内で唯一、当時を実際に自身の目で見てきた年代だと思われる…は、介助していた娘とおぼしき中年女性に「我慢できる?」と聞かれて「戦艦の砲撃にびっくりしてちょっと漏らした」とおっしゃる。
 上映が終わってロビーに出ると、こちらとは真逆の若い客が入れ替わりに集まってきた。上映館を見るとやはり「けいおん!」だった。売店のグッズコーナーとスタンプラリーは女性客が多くて意外。